【つるうちはなの乾杯インタビュー!】ーNakanoまるクロニクル編ー
”タフな乙女のアパートメント”をキャッチコピーに、フリーランスのアーティストたちが集う「花とポップス」代表のつるうちはなが、”今話を聞きたいあの人”を自宅に招き、飯食って酒飲んでお喋りする企画「つるうちはなの乾杯インタビュー!」が始まりました!ぱちぱちぱちぱち!グビーッ!!
今回は、先日"Yellow in Summer"をリリースしたばかりのシンガーソングライター"Nakanoまる"をお招きし、花とポップスに参加した以降のまるちゃんの歴史を二人で乾杯しながら振り返ります。Nakanoまるがこの2〜3年で一体どれだけのクオリティの楽曲、MVをリリースしてきたのか、本記事でもとても掲載しきれないほどのめくるめく「Nakanoまるクロニクル」を、改めてその目で、耳で、じっくりとご覧ください。
同じく花とポップスのメンバーであるカメラマン・舞草香澄さんの美しい写真と共に、ボリュームたっぷりでお届け致します。花ポならではの伸び伸びとしたインタビューをぜひごゆっくりとお楽しみください♡
(インタビュー・編集/つるうちはな 写真/舞草香澄)
つるうちはな(以下はな)「はい、それでは早速始めていきたいとおもいます!」
Nakanoまる(以下まる)「はーい!よろしくお願いしまーす!初めまして!(笑)」
はな「初めまして、つるうちはなです!笑」
まる「アハハハハハ」
はな「実際初めましての対談となりますけど、今日は二人の出会いや歴史を振り返りながら、最新作の"Yellow in Summer” や、今まるちゃんの考えてることを掘り下げていきたいと思っています!」
まる「すごい!」(食い気味に)
はな「まず、私とまるちゃんが出会ったのって3年前くらいだよね?」
まる「花ポ入って2年半で、出会ってすぐ入ったから、それくらいですね。」
はな「SSWのAATA(当時は”あーた”表記)ちゃんが”すごい面白い子がいる!”って紹介してくれて、新代田crossinng系列のカフェニスタで待ち合わせしたんだよね。」
まる「そうだ、イナダミホさんがカフェニスタでレコーディングしてた時ですよね。」
はな「で、道すがらでもう初対面しちゃうんだけど、そんとき”100m先くらいからみても可愛いやつが来たーっ!!!”って私が狂喜乱舞したのよ、それがまるちゃんだった。」
まる「やばい・・てか今なんか昔の思い出が・・なんかさっきもはなさんと二人で写真撮ってて、イエー!!とかイイっすねー!!とか言ってる関係性になるまでの時間のアレを感じてすごい今・・ううってなりました。エモい。」
はな「いや、エモいのよ。あのね、このインタビューは絶対エモくなるって確信してるの。ここまでいっぱいリリースしてきて・・まあほとんどあんたが勝手に相談もなくリリースしてるんだけど(笑)、やっぱすごい数やってきたじゃない。特に今年。」
まる「今年は単発で好きな形でどんどん出してて、そういう自由なリリースができるっていうのがやっぱり・・今の時代に生まれて良かったなって思いました!(キメ顔)」
はな「顔がむかつくんだよ!」
(一同爆笑)
<なんか、大きくなってくんだろうなって思ってます。これから、私たちは。僕たち私たち!!!>
はな「で、私は今も昔も”こんなに素敵な天才が花ポにいてくれてうれしいなあ”って気持ちしかないんだけど、まるちゃんは最初に花ポ入ったときとかの気持ちって覚えてる?」
まる「あんときはもう、はなさんのこと名前だけ知ってたんですよ。そんでなんか”すごい人に会うんだ!”っていうのでドキドキしてて、ドキドキしながら会ったら”ヤッホー!”みたいなかんじで(笑)」
はな「笑」
まる「最初は”花とポップスってなんなんだろう?”って思ってたんだけど、”CDを全国流通したい!”っていう目的があって入って、そしたら段々”花とポップス”っていう畑を耕したいって思うようになって・・自分の成長の過程が全部花ポのリリースごとに残ってて、歴史の記録みたいで丸裸で恥ずかしさもあるんだけど、これって花ポに入らなかったら絶対できなかったことだし、自分もいつも”これ以上は出せない!”ってところまで出せてるから、良さを引き出してくれるっていうところもあるし、自分の成長がわかって超楽しいし、これからはもっと新しい表現や見せ方だったりで花とポップスもどんどんリニューアルされていくんじゃないですか?それが超面白いなって思って・・・人って永遠に変化し続けていくものだと思うんですけど、それを自由なやり方で表現できてるのが超楽しいし、これからもずっと一緒に制作していきたいし、あとさっき写真撮った時も思ったんですけど ”あ、これこれー!!” みたいな、作品についてのあれこれを素でやれるのが楽しいんだよっていうのがあって。あとライブごとにも進化を感じていて、自分たちに・・あ、なんか自分たちとか言っちゃうんですけど(笑)それも超好きだしー・・なんか、大きくなってくんだろうなって思ってます。これから、私たちは。僕たち私たち!」(注釈:ここまで一気に一息に喋りました)
はな「いや本当に心強いです。前から言ってるけど私はまるちゃんが花とポップスにいてくれるだけでありがたいし、でも、まるちゃんがより大きな世界に行ってほしいっていう気持ちもあるから、それこそこのインタビュー読んでる人でも”Nakanoまる、俺金出すぞ”みたいな人がいればどんどん来て欲しいなって、私は思ってるけど。」
まる「いや、違うんですよ!今の時代は・・俺たちの時代を!!・・・なんかお金って概念がなくなるんじゃないかって思ってて・・」
はな「すごいこと言い出すね、どうした?急に。とりあえずここにバランスボールの写真当てとくね。(笑)」
まる「でもほんと最近は、本当の意味で、現場の皆さんと音楽や映像作品を ”一緒に作って生み出せる” っていうステージにやっと上がれたのかなって思いました」
はな「うん。確かに昔を思い返すと、私たちはまず最初に”MOM”というフルアルバムを出して、まあそのときはまるちゃんも右も左もわからない状態で、ほとんどのことを私やスタッフみんなに任せてくれて、それにまるちゃんが全力で応えてくれたよね。で、MOMはデビュー作として華々しい作品だったと思うのよ。そのあとまるちゃんは自分というものと向き合い始めて、2枚目に出した”WOW”に関してはほぼほぼ自分主導で作ってるじゃない。いろんな人の力を借りながらその時の熱量を出し切った。で、そのあと、2020年入ってから何かに取り憑かれたかのようなものすごいリリースラッシュが始まって、みんなまるちゃんのスピードについていくのに必死っていうくらいのスピード感でやってると思うんだけど、そのリリースラッシュに関して自分ではどう解釈してるの?」
まる「制作はなんとか必死でやってきたんですけど、それを人に届けることに関しては手が回らないところがあって、キャパオーバーだったなってところもありますね・・私マジでADHD(*注意欠如・多動症)だなって感じることもありました。制作に関していうと、過去にできてた曲とコロナ渦でじっくり向き合えたりとか、私はなんでこういうことを考えたんだろうとか、なぜ今私は怒ってるんだろうとかめちゃめちゃ向き合えました。それこそADHDとか内面的な自分のことを、いろんなHSP、HSS、アダルトチルドレンとかの人の記事とかを読んで掘り下げていったりして、ただ ”楽しい!” だけじゃなくて、この曲ってどういう気持ちで作ったのかなっていう掘り下げができた気がしてて。そしたらなんかゴーサインっていうのが自分でどんどん出せるようになって。やっぱり音楽って人に聞かれてこそ音楽だなって思うので。」
はな「自分と向き合った結果、自分にゴーサインが前よりも早く出せるようになって、リリースのラッシュが始まった?」
まる「ラッシュも始まったし、例えば ”君はLucky Boy Friends” っていう曲はオータグループさんのPVのための書き下ろしだったり、”ITOSIMA” を作った時はジャンルにとらわれなくていいんだなって思って自分の好き放題に作った楽曲だったし、今年入ってやってることはある程度自分のやってきたことの精算っていうところもあります。」
はな「精算。確かに最近リリースされたばかりの ”Yellow in Summer”っていうEPもすごい複合的な作品だよね。三曲の中にNakanoまるの過去未来現在が全部入ってる感じがしてるの。例えば”夏のしわざ”は過去のNakanoまるが持っていた間口の広さがあると思ってる。私がまるちゃんと出会ったばっかりの時って、まるちゃんて今ほど尖ってなくてポピュラリティのある王道のSSW女子の要素も持ってたんだけど、そこからパンクなまるちゃんがどんどん頭角を現したじゃない。でも"夏のしわざ"は出会ったばっかりのときのまるちゃんみたいな無垢さが、東京カランコロンのいちろーさんの超王道で完璧なアレンジによって再び花開いたように感じたの。で、2曲目の"海岸沿いにて"これはNakanoまるの未来を占う曲だと思ってて、完全に新しいまるちゃんが引き出されてる。そして三曲目の"Swimmer"は本当に今現在のNakanoまるだなって私は感じたの。だからこの一枚に、Nakanoまるの総括感があるなと感じていたよ。」
まる「そうですね。総括感。こういうことがやりたかった。一曲一曲の解釈が自分の中でできているかんじ。それこそ"夏のしわざ"は過去がベースになっている歌で、過去の自分がなりたかった憧れみたいなものが詰まってる。"海岸沿いにて"はようやく0か100かじゃない過程を楽しめるようになった曲で、だからそういう観点で言ったら未来っぽいのかも。途中の過程がめちゃめちゃ面白いから。で、"Swimmer"は過去の自分と今の自分が一体化したらどうなるんでしょうか、みたいな曲で。」
はな「まっすぐになってぎゅっとなれたら愛の証、だよね。あのフレーズはキラーフレーズだね。すごい。一生歌える歌だと思うよ。で、この一枚でNakanoまるの未来も示唆していて、 ”私はこうです”っていう形骸化も嫌ってると感じたの。まるちゃん芸歴意外と長いし、そろそろ自分を固めちゃいたくなりがちなタイミングだと思うんだけど・・例えばそれは「売れたい」とか、「私はこういうものです」ってわかりやすくしたいっていうのを明確にしたくなる頃かな?と勝手に思ってたんだけど、まるちゃんはむしろ “私はまだまだ挑戦したいことがあるし表現したいことも一曲ごとに違うんです”っていうのをポーンと出してきた。すごくワクワクさせてもらえるし、これは次も楽しみだなあとなっちゃうよね。私、”Swimmer”で初めて、役者をしてないまるちゃんに出会った気がしたの。ただのNakanoまる。それがとても好きなんだけど、やっぱり役者としてのNakanoまるっていうのも魅力的で、"Yellow in Summer” も一曲ごとに主人公が変わってるし、聞いてる人を主人公にしてあげられるまるちゃんの女優性も魅力だと思ってるのね。」
まる「そうですね、聞いてる人が主人公にになってほしいですね。」
はな「そしてね、”Swimmer”ってすごく映画のエンドロールにふさわしい曲だなって思ってて。また「ドキ死」(Nakanoまるが主演・音楽を務め、2018MOOSICLABにて作品グランプリ、最優秀女優賞、ベストミュージシャン賞を受賞したインディーズ映画作品)みたいな自主映画には出ないの?」
まる「本当は今年は映画撮ろうと思ってたんですが・・・めちゃくちゃ難しいですね。」
はな「さらに言うとタカユキカトー君のアレンジがめっちゃいいね、"笑う女の子"から始まったタッグだけど、Nakanoまるとカトー君の一つの到達点にきちゃったかんじがする。」
まる「今まではアレコレ注文してたけど、今回は “フォークロックで!” ってだけ伝えて、あまり悩むことはなくスパン!とできた感じでした。」
はな「Nakanoまるの精神性が完全にそのまま音になったかんじがしたよ。」
まる「"自分で自分を理解してると生きやすい"っていう感覚がカトーさんとリンクしたっていうところがあって。」
はな「なんか最近ね、まるちゃんが自分のダメなところを受け止める作業を始めてから、人のダメなところも受け止めることができるようになった気がしている。愛しあって生きていくとき、相手のいいところ悪いところを総合的に受け止めていかないと長く関係性を築いていけないと思うんだけど、それをまるちゃんがやり始めたのが今年に入ってから、コロナ渦で人と断絶されてときに何かそこにヒントを得たような気がしていて。」
まる「そうですね、本当に一人になったときに、「なったんだな」っていう。それで自分とたくさん向き合ったところはあるかも。」
<コポコポハマって、菅原さんがぴょろろろんって>
はな「で、”海岸沿いにて” がすごい攻めてるよね。あのリズムってどうやって会得したの?」
まる「菅原慎一さんが編集してくれた仮歌があって、それを聞きながら練習しました。」
はな「あれよくやったよね、まるちゃんて裏打ちのリズムない音楽作ってきたじゃない。よくあのリズムで歌えたなって衝撃的だったよ。」
まる「あれは・・面白かったすね、コポコポってハマっていくかんじが・・」
一同「コポコポ(笑)」
まる「でもやっぱめっちゃ練習しました。で、本番やったら1、2回でオッケー出たけど、自分の感覚だけでやっちゃってるけど、楽しみながらやってて、もしかしたら勉強できてないところでもっといけたのかなっていう未来の宿題みたいなところはある。」
はな「完璧じゃないからこその良さがあって、普段から裏のリズムで歌ってる人だったら絶対ここはこうしないだろうなっていう拍の取り方があって、絶妙にあの曲にしかないグルーヴがすごい気持ちよくて、アレンジとのハマり方もめちゃくちゃいい。大成功だったね。」
まる「あれはもうすごいなって思いました、録音の時点で面白くて、ベースとドラムの人がその場で作っていく、即興みたいなのもあったりでテープで重ねてくのも楽しかったし、それに菅原さんがなんかぴょろろろんって」
<単純に、未来にやりたいことができました!>
「まるちゃんてちょっと前まで希死念慮っていうか終わりに向かってるような感じがあったと思うんだけど、最近あんまりその匂いがしなくなったのね。それは自分ではどういう風に思ってる?」
まる「単純に、未来にやりたいことができました!」
はな「最高だね。」
まる「まあでもやっぱ死にたいって思うときはあって、疲れたときとかにポロっと出ちゃうのは今もあるし、これは一生消えないなって思ったんですけど、でもやりたいことあるから生きよっかなって思える。」
はな「やりたいことは近未来の話?」
まる「近未来の話っすね!」
はな「じゃあ10年後20年後どうなってたいみたいのは見えてない?」
まる「見えてない!!!(笑)全然見えてない!!!・・見えてないとダメ?」
はな「ううん、全然ダメじゃないよ、だって今を繋いでいくのが結局未来になるんだから。何にも間違ってないし、でもまるちゃんがいつか遠い未来の話もする時が来るのかなって。来たら来たで面白いなって思ってるだけ。」
まる「将来こうしたい!が次の次の作品くらいで出来る気がしています。」
はな「ちなみに余談なんだけど “あの娘とわたしとあの子”(2020春にリリースされた弾き語りミニアルバム)私大好きで、隠れた名曲揃いだと思ってるんだけど、あれっていつかフルアルバムにリアレンジで収録されたりする可能性はあるの?」
まる「え、全然考えてなかった!」
はな「これだけいっぱいリリースしたやつを一回総括して、リアレンジしたり歌い直ししたりしてクオリティの高いフルアルバムっていうのを私は結構期待してるけどね。」
<Nakanoまるはレゴ、そして未来の妖精!>
はな「で、そろそろまとめに入るんだけど、これ私頑張ってまとめるから(笑)」
まる「なんか今までのインタビューと違って普通におしゃべりしちゃったからこれ編集やばそうですよね(笑)」
はな「この記事はね、初めてまるちゃんと出会った人がNakanoまるアーカイブとしても読める記事にしたいなと思ってるんですけど、これを読んでる方へのメッセージはありますか?」
まる「Nakanoまるとは何か。・・・・・・・レゴなんです。」
はな「レゴなの?」
まる「レゴ」
(一同爆笑)
はな「以上っすか?」
まる「いややばい」
はな「いいんじゃない、こんだけ喋って最後の最後に ”Nakanoまるはレゴなんです!”っていう謎解きみたいなミステリアスさ残して終わるの。」
まる「いやーそれがよくないんですよね・・・”この作品はどんな作品ですか”って聞かれたときに”作品見たらわかるっしょ”っていうのめっちゃやなんですよ。」
はな「まあ言いたくなる気持ちはわかるよ」
まる「言いたくなる気持ちはわかるんですけど、なんかいやなんですよね。あー」
はな「なんでレゴだなって思ったの?」
まる「こどもおとな!おとなこども。少年少女。忘れないでほしいあの時の気持ち。未来を取り戻せ!みたいな」
はな「いいこといってんじゃん。まるちゃんの歌声自体がそういう歌声だからね。夏休みの子供みたいな声してるから。あれがすごいんだよ。」
まる「少年性みたいな、今まで生きづらかったことをちゃんと曲で出して、みんなにも楽しんでもらいたくて、だから、未来の妖精で!」
はな「未来の妖精で!!!Nakanoまるは未来の妖精で。」
まる「”Yellow in Summer” は夏休みの少年感ありますね。常に自分が中性的だって思って生きてきたからそういう男の子っぽさが出せた作品。」
はな「わかりました!いいかんじにまとめるね!笑」
まる「ありがとうございましたー!」
はな「パワーワードは、未来の妖精、私はレゴ!!」
まる「アハハハハハ!!!!」
<おまけ>
本日のつるうち家のまかないは、
・夏野菜の麻婆
・チーズミート春巻き&エビとパクチーの春巻き
・きゅうりとパクチーの辛いサラダ
・冷やし豆乳ピーナッツ担々麺
でした!
<Nakanoまる、急遽リリースワンマン決定!!>
2020/8/30(日)20:00Start
Nakanoまる無観客無料配信One Man Live
・新宿Marbleにて開催決定!
・弾き語りand Band編成
配信は、Nakanoまるチャンネルにて行いますので是非チャンネル登録よろしくお願い致します。
https://youtube.com/channel/UCtIlV6-wBBpb0kBCuVJHS7Q
リターン付き投げ銭も新宿MarbleのBOOTHにて販売!
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